メキシコに関することを雑多にお届けしています。
先日、メキシコのチップ事情についてお話しさせていただきました。
前回記事を書いていて、今までチップがらみで遭ったゴタゴタの数々を思い出しました・・・。
そこで今回は、筆者が実際に体験した出来事をモデルケースに、その回避方法を考えていきたいと思います。
- ケース1:「チップが少ない」ウェイターから苦情が・・・
- ケース2:15%のチップが強制?テイクアウト分にも・・・
- ケース3:タクシー乗り場までの<付き添い>代?
- ケース4:観光名所の<入り口>までご案内?
ケース1:「チップが少ない」ウェイターから苦情が・・・
こちらは良くあるトラブルです。
レストランなど飲食店でのチップ料金は通常10%~15%。
実情として、「10%未満で払ってはいけない」という暗黙のマナーが根付いてしまっています。
友人たちとレストランで食事した時のことです。
チップ10%を計算して会計金額を現金で出し合ったところ、若干10%に届いていませんでした。
するとウェイターから一言。
「サービスに何か問題がありましたか?」
その真意は、「チップ少ないけど」ということはすぐに分かりました。
サービスの問題ではなかったので追加で出しましたが、なんとも後味の悪い終わり方となりました。
この時は遠まわしに言われましたが、
「チップが少ない」
「これは強制だ」
等々、強い感じで言われることもあります。
<反省と対策>
個人的に、慣習としてのチップを理解しています。
そのためよっぽどサービスが悪くない限り、10%以上になるように確認するようになりました。
ただチップ用の計算や小銭の用意は面倒なので、極力カードで支払い、決済時に10%追加してもらうことにしています。
そうすれば、ちょうど10%分をカード決算で払えるので手間が省けます。
因みにあるメキシコ人によると、
首都のメキシコシティでは地方よりもサービスの質が高く、
仮にチップを少なく払っても、店側からのクレームはほとんど無いということです。
一方で地方の街では「チップ当たり前」の傾向が強いです。
ケース2:15%のチップが強制?テイクアウト分にも・・・
ビジネス上での食事会にて。
事前に予約をして食事を終え、会社代表で支払いをしようとしたところ・・・
店側から何も聞かれることなく、15%のチップが勝手に会計に追加されていました。
しかも、別会計のテイクアウト15%が追加されている・・・
(余ったものではなく、別途で注文した料理)
「なんで?」と聞いたところ、
「予約テーブルは15%なんだ」と。
「テイクアウトもサービス料入るから」と。
予約の際にそんな話を聞いたわけでもないですが、強制的に会計にチップを追加されました。
ビジネスの場でもめたくなかったので、クレームを言うことなく払うこととなりました。
<反省と対策>
予約時に「チップいくら?」なんて普通聞きません・・・。
対策できることがあるとすれば、大切な取引先との食事の場合は利用経験のある飲食店にしてトラブルを回避すること。
もしくはトラブル覚悟で闘っても良いかと思います。
チップ当たり前とはいえ、これはウェイターのマナー違反。
店へクレームを入れるか、「チップは別払い」として1ペソだけ置くなどの対応ができます。
店側から色々言われることでしょうが、二度と来ないつもりであれば、それくらいの対応でも良いと思います。
ケース3:タクシー乗り場までの<付き添い>代?
メキシコシティのバスターミナルでの出来事です。
はるばるバスに揺られてメキシコシティのバスターミナルに到着。
市街地へ移動するため、ターミナル内にあるタクシーチケット窓口で購入しました。
するとチケット売り場の周りに、男性が数人ウロウロ。
(何かの客引きかな?)くらいに思っていました。
チケットを購入すると男性が近づいてきて、
「何番のタクシー?」と聞いてきました。
(あ、タクシー業者の人か)と思うと、
チケットを取られ、「案内します」と。
スーツケースを持ってタクシー乗り場まで連れて行ってくれました。
自分は無事タクシーに乗り込んだはいいものの、
ドアを閉めてくれない。
(ああ、そういうことか・・・こんなことでチップあげてらんないわ)
と無視していましたが、ドアに手をかけてずっと待っている男。
迷うことないタクシー乗り場まで荷物を持って案内(15秒)するだけ。
という内容でした。
仕方なく、払いました。(確か10ペソ)
<反省と対策>
これは相手の作戦勝ち。
自分の脇が甘かったのが悪い。
そう、この国では頭が回らない方がとにかく損する仕組みです。
そもそも、タクシーチケットの窓口で怪しいなと思った時点で、警戒していなかったことを猛省しました。
「私担当です」みたいな感じで話しかけられて油断したこと。
チケットを取られてしまったこと。
スーツケースを預けてしまったこと。
少しでも警戒心があれば回避できた出来事でした。
対策としては、とにかく素性の良く分からない人間には警戒すること。
話しかけられても持ち物を気軽に渡さないこと。
バツが悪いけど、無視もしくは知ったかぶりするのも手です。
自分が外国人(しかも金持ちチャイニーズだと思われている)でターゲットになりやすいことは自覚して、できるだけ相手に嫌な思いをさせないように対応するのが良いです。
最近になってやっと笑顔でスルーする技術が身に付いて来ました。
ケース4:観光名所の<入り口>までご案内?
これも前述のケースと似ていますが、その当時の自分にとって珍事だったのでよく覚えています。
場所はとある観光地。
街の外れにある観光名所へ歩いて向かっていた時の事です。
あとはこの道を5分ほどまっすぐ行けば入り口というところでした。
ある親子に呼び止められ、
「私の息子が案内します!良かったら彼にチップをやってくださいね!」と言われました。
「いやいやいやいや、あとまっすぐ行くだけだし、分かるから大丈夫です!」
と言いましたが、ガン無視で前を歩いていく息子(推定10歳)。
ちょっと無理矢理すぎるなぁとは思いましたが、
結局、20ペソくらいあげてしまいました・・・
普段、子供にチップはあげないようにしています。
理由として、子供は大人よりも遥かに多くのチップをもらっています。
その結果、これで生きていけると勘違いして、学校に行かず働いてしまう(=チップを稼ぐ)子供がメキシコには多く存在しています。
しかし大人になると同じ事をしていてもお金をもらえる機会が極端に減ります。
働き盛りの20代から50代で、教育を受けておらず定職に就けないという悪循環となっています。
だから子供にお金は渡さない。
という筆者なりのポリシーがあるのです、一応。
今回はその場の雰囲気に負けて渡してしまいました。
日本には存在しないチップ制度。
こういった微妙な駆け引きするのに慣れるのは大変ですが、メキシコの習慣を理解しつつ、今後も対応していければと思います。
以上です。最後までお読みいただきありがとうございました。