- 振り付けありきの日本
- 踊るの大好きメキシコ人
- 踊るメキシコで生き抜くための解決方法
- 先ずは敵を知ること ~誰も教えてくれない暗黙のルール
- 4つのケースから学ぶ!踊らされそうになった時の対処法
- おわりに
みなさまは、『メキシコ人』と聞いてどんな人を思い浮かべますか?
◎ 陽気で
◎ ソンブレロかぶってマラカス持って
◎ ラテンのリズムで踊る
こんなイメージを持つ方が多いかと思います。
それ、8割方合ってます。(マラカスはさすがに見ないですが・・)
もちろん、全員がそんなことしているわけではないですが、
『踊る』場面に遭遇することは本当に多いです!!
振り付けありきの日本
日本で『踊る』機会といえば:
盆踊り
結婚式や宴会
最近は小学生でダンスの授業があるとか・・・
そして大抵の場合、振り付けが決まっていますよね。
振り付けがなく自由に『踊る』ことは、クラブにでも行かなければそうそうないかと思います。
踊るの大好きメキシコ人
一方のメキシコでは、何かしらの集まりがあると必ずと言っていいほど『踊る』機会があります。例としては・・・
結婚式
クリスマス会
町のお祭り
ただのホームパーティー
ふつうの飲み会
etc...
家でも外でもどこでも踊ります。
たまに職場でも踊ってる人がいます。(本当です。)
日本人にとってのカラオケ、と言えば分かりやすいかと思います。
個人的にはメキシコの音楽は大好きです。
場の雰囲気も楽しくて好きなんですが、自分が『踊る』となると、憂鬱になる時もあります。
なぜなら、踊れないから!!
おまえ何でメキシコいるんだって感じですが、
踊りって言語と似ていると思っており、大人になってから始めても簡単にはできないもの。
ここで普通ならば、
「サルサレッスンに通っちゃおう!」とか
「友達とクラブに行って慣れよう!」
となるのでしょうが、全員がそんなポジティブな人達ではないはずです。
というか、そもそもその”慣れる”までどうするかが問題なんです!
メキシコに来た当初は全く踊れず、ほぼ強制的に踊らなければならない場が嫌で仕方がなかったです。
今でこそ長くメキシコにいるので場数(?)は無駄に踏んでおり、
ごまかし程度で踊りとも言えない動きくらいはできるようになりましたが、
ここまでくるのに色々な葛藤(主に恥ずかしさ)がありました。
そこれここでは、やたら『踊りだす』メキシコの風習に苦しみ学んだ処世術についてシェアできればと思います。
踊るメキシコで生き抜くための解決方法
というわけで、「踊れるようになろう☆」ではなく、
『どうやったら場の雰囲気を壊さずに踊り回避できるか?』
『踊らざる得ない場合の心づもり』
について考察していきたいと思います。
先ずは敵を知ること ~誰も教えてくれない暗黙のルール
メキシコで流れる音楽は多種多様ですが、パーティー等の場面では、サルサなど2人で踊る音楽がとても多いです。
メキシコ人は子供の頃からあらゆる場面で家族・親戚・友人と踊ってきた過去があり、大概の人(筆者感覚では8割)は基本の踊りをマスターしています。
では、具体的に誰と踊るのか?
夫婦やカップルの場合は、当然パートナー同士で。
パートナーが側にいても、仲の良い友人同士であれば踊ってもOKです。
しかし、知らない人と踊るのはNGです。
例えば、自分が彼氏と一緒にパーティーに参加していて、共通の男友達から踊りに誘われたら、踊ってOK。
面識のないイケメンに誘われたら、踊ってはいけません。
ただし、もしパートナーがその場に参加していない場合は、知らない人とでも踊ってOKです。
ややこしいですが、つまりはパートナーの体裁を守ることが大切のようです。
4つのケースから学ぶ!踊らされそうになった時の対処法
ケース① 『踊り』の始まりは突然に
メキシコのパーティーでは音楽は必須。
ホームパーティの場合でも音楽担当がいて、その場・時間帯に合う音楽を選出していきます。
そしてある時から、ノリの良い音楽(=『踊る』用の音楽)に切り替わるのです。
ポツポツと踊り出し、テーブルや椅子が端に寄せられていく・・・
そしてみんなが踊り出す。
これが一連の流れです。
それでは、この流れに巻き込まれたくない時にどうすれば良いのか?
方法はいくつかあります。例えば:
(心の声:あ、踊りに誘われそうだな・・・)と思ったら、
・トイレに行く
・食事中ですという雰囲気を出してみる
・近くの友達をつかまえて話を盛り上げる
もし実際に誘われてしまったら、
・「先にお手洗い行ってくるね!」
・「あ、ちょっと手洗ってくるわ」
など言ってその場をしのぎます。
もしくは
・「さっき踊ったから(ウソでも)、後で・・・ハァハァ」
・「疲れちゃったから、ちょっと休憩中」
と、問題を先回しにすることもできます。
因みに、酔っぱらったフリもできますが、
・「ちょっと酔っちゃって今立てないわ!」
なら可愛いものですが、泥酔はNGです。
メキシコでは、日本のように記憶を失ったり寝てしまったりする程に酔うことは、非常に恥ずかしいこととされています。
また、知らない人からのお誘いであれば、きっぱり「NO(嫌。)」と断ってOKです。
もしくは「近くに彼/彼女がいるから、ごめんね。」と嘘でも言ってしまえば、しつこくされることもありません。
ケース② いつの間にか発生する「輪になって踊ろう」
メキシコ人と大勢で飲み会するときのあるあるです。
気が付くと、みんなで輪になって踊っていることがあります。
その内の一人が中心で踊り出し、お約束な感じで順番に一人ずつ踊りを披露。
(心の声:あ、これまずいパターンじゃん、、、どうしよう汗)
このままだと確実に輪の中心で1人踊りさせられます。
それは一発ギャグを無理やり振られた時の気持ちに似ています。
回避する方法は、輪が完成する動きを速やかに察知し離脱することが求められます。
もし既に輪が完成して、自分がその一部になっている場合、
・お酒をお代わりするフリして離脱
できるよう努めて下さい。
しかしながら、一度輪ができてしまうと抜けるのは難しいこともしばしば。
(心の声:雰囲気的に逃げられない!)
となってしまった場合、自分の番が来ないことをひたすら祈ってください。
ただおそらくあなたの番は回ってきます。
そんな時は苦肉の策として、
・「踊れる誰かを引っ張って一緒に踊ってもらう」
ことをおすすめします。
誰を選ぶか?ですが、
できるだけ仲が良くてノリの良い、同じ場に彼/彼女のいない踊りがうまい異性が良いかと思います。
そうすれば「一緒に踊って!」とお願いしても断わられないし、自分が踊れなくても相手がクルクル回してくれます。
(サルサとかが上手な人は、相手を動かすのもとても上手。
不思議と自分はうまく踊れてるような錯覚を引き起こします。。)
女同士でも問題ないです。
男同士だと、どんな人達かにもよりますが、相手によっては嫌がられるかもしれません。
ケース③ マリアッチの生演奏をBGMに
誕生日など節目のお祝い事の際は大々的にパーティーを催すことがあります。
その特徴の一つがマリアッチというメキシコの音楽バンド。
生バンドをわざわざ雇って生演奏をBGMに踊るスタイルです。
音楽のタイプは様々ですが、やはり『踊れる』曲が選曲されることが多く、生演奏も手伝ってとても盛り上がります。
こんな中で「踊りたくないな」と思った時の対処法ですが、
・「写真や動画を撮ること」
をおすすめします。
ここは、外国人(写真撮るのダイスキ日本人)であることを存分に活用しましょう。
「うわーマリアッチ!メキシカン!」
とやや興奮気味に、マリアッチや踊る人々を撮影していきましょう。
動画の方がより効果的です。
個人的には、本当に記録したくて写真や動画をよく撮っています。
別の利点としては、思い出として保存できるだけでなく、
「どんな音楽を演奏していたか?」
「みんなどんな感じで踊っているのか?」
をゆっくり見返すことができるので、次回に向けた対策を講じることも可能です。
メキシコで流れる音楽の種類は様々で、その都度踊り方も変わってきます。
こんな感じの音楽だったら簡単だから踊れるかも・・・
今度なんて音楽なのか聞いてみよう・・・
など分析するのにも役立ちます。
ケース④ 最大の難関、結婚式
メキシコに長く滞在されていれば、結婚式へ参加 する機会も増えます。
理由は、メキシコの結婚式は日本よりもフランクで、お誘いを受ける機会が多いためです。
招待された人は、パートナーや家族を連れて行くのが一般的。
彼/彼女であっても参加可能ですし、
彼/彼女がいない場合に友人を連れていくこともしばしば。
しかも新郎新婦のことを知らなくてもOKです。
メキシコの結婚式は、ディナーもそこそこに、前述の生バンドが演奏しはじめて夜通し踊り続けます。
さて、ここでの対処法ですが・・・
人数も多く、仮に踊らなくても目立たないため、始終逃げ惑う必要はありません。
しかし、【メキシコ特有の結婚式のお約束事項】が存在するので注意が必要です。
その中の一つが「全員参加型ダンス」になります。
"No rompas más mi pobre corazón (これ以上私の心を壊さないで)"という曲とともに踊るコーナーが定番で、この曲に合わせてみんなで踊るのです。
ここに関しては、動ける人はほぼ全員参加のため、踊らなければなりません。
逆に言うと、ここで踊っておけば、『踊った』と堂々と言えるのです。
この曲には既に決まった振り付けがあります。
数ステップを曲が終わるまで繰り返すのみの比較的簡単なものですので、
周りの人がやっているのを見ながら踊ることができます。
不安な方は、YouTubeなどで
”no rompas más mi pobre corazón baile”
と検索し、練習していくことをおすすめします。
おわりに
以上、筆者がこれまで苦しんで得た経験則をもとにお話しさせていただきました。
踊れなくて逃げ出したい方々の参考になれば幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。