日本では第一波が落ち着きつつある新型コロナウイルスの感染拡大。
メキシコでは今まさにパンデミックのピークを迎えています。
日本での海外の感染拡大に関するニュースとなると、アメリカやブラジル、インド、近郊諸国に注目が集まっており、メキシコに関する報道はあまりありません。
そのため、把握している状況を自分なりにまとめて記録することにしました。
現在のメキシコ国内感染状況
● 感染者数(累計):165,455人
● 死亡者数 : 19,747人
(更新日時:2020/6/18 現地時間)
メキシコ国内のコロナマップ
一日4千人前後の新規感染者増
メキシコでは、日本よりも約1ケ月半遅い2/29に最初の感染者が確認。
そこから急速に拡大し、4/26に日本の累計感染者数を超えました。
現在、累計感染者数は世界で13番目に多い16万5千人強。
今月6月に入ってからは、一日4千人前後の新規感染者数を連日記録しています。
死亡率14%。高死亡率の原因は肥満?
現時点での死亡者数は19,747人。
世界で7番目に多い数字です。
その死亡率は14%と高い確率を記録しています。
メキシコ政府は最終的な死亡者数は3万5人に及ぶと予測しています。
また、例年の同時期と比較して死亡者数が3倍以上というデータがあり、新型コロナウイルスでの死亡者数を換算しても増加していることから、死亡原因不明のため公表されていない人数が一定数いると予測されています。
ここまで高い確率で死亡者が出ている原因の一つとして、肥満に伴う糖尿病等の疾患者が多いことが挙げられています。
2019年のOECDデータによると、メキシコ成人の肥満率は7割強。
世界で2番目に肥満率の高い国となっています。
*コチラについては別の記事で少し触れていますので興味のある方はご参考ください*
メキシコの国境移動制限
日本・メキシコ間 ~フライトを減便して運航中
通常の場合、日本とメキシコを結ぶ空の便は、ANA便とアエロメヒコ便が毎日運航しています。
現在はアエロメヒコ便が運休。
ANAは本数を減便して運航しています。
(*入国制限が設けられているため、日本国籍以外の国籍の場合は入国制限により日本への入国は不可)
メキシコ・アメリカ間 ~不要不急の移動以外での渡航制限
メキシコに隣接するアメリカとの間にも制限がかけられており、不要不急の移動に限り、人・物流の往来が認められています。
この制限は現時点で7/21までの実施予定です。
メキシコ政府の対応と今後の対策
経済活動停止も、5月中旬より段階的に再開
メキシコ連邦政府は3/30に緊急事態宣言を発令。
各省庁にて必要な対策措置が取られることとなりました。
主な内容は、公的・民間機関の不要不急の活動停止。
しかし5/18より段階的に経済・社会活動を再開。
信号システムの導入(6/1~)
6/1には保健省が感染状況に応じた信号システムを導入。
信号の色区分(青・黄・オレンジ・赤の4種類)に応じて、許容される活動内容が変わります。
信号の色は感染状況により毎週更新されます。
なお、この信号はあくまでも指針の例示としており、最終判断は各州政府に委ねられているため、州によって対応の詳細に違いが見られることとなります。
そして今週6/15~6/21に適用される各州の信号の色について、以下の通り更新されています。
全国32州の内:
● 16州が赤(必要不可欠な業種のみ就業可)
● 16州がオレンジ(必要不可欠な業種に加え、他業種も限定的に再開可)
※各信号の指針については以下日本大使館HPをご参照。
新型コロナウイルス関連情報(5月13日) | 在メキシコ日本国大使館
今後状況はどう変わっていくか?
メキシコ政府保健省のロペス・ガテル次官の会見によると、
メキシコにおける感染者は未だピークには達しておらず、むこう数週間は増加継続になると予測しています。
5月中旬より早々に経済活動を再開。
段階的ではありますが「通常生活」に戻す方針を打ち出しています。
今後は、感染拡大を抑制するため、如何にソーシャルディスタンスを保ちながら「通常生活」を送ることができるか、各州・各組織・各自で対策していく必要が出てきています。
以上、引き続きメキシコの状況を追っていきたいと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。